ゼークトハイマー城ミステリー殺人事件
(地獄へのパーティーのはじまり)
これはフィクションであり、まあ、原作とは何の関連もありません。
「なんじゃあ!!この衣裳は!!」
遠くから小五郎の声がした。
「衣裳?」
コナンが不思議に思ってロッカーをあけた。
「・・・・・・。」
コナンは硬直した。
「どうしたの?」
哀がロッカーを覗いた。
その瞬間、哀のからだが硬直した。
「おーい、どうしたんだー。」
元直がやってきて、ロッカーを覗いた。
そのあと元直も硬直して3分くらい動かなかったという・・・。
「この衣裳かわいい!!。」
隣りの部屋から蘭の声が聞こえてくる・・・。
「あ、ちゃんと、ネームがはってある。
私はこれを着るのね。」
藍奈の声が聞こえる。
「わたしはこれね、なかなかいかすじゃなーい!!」
園子の声が聞こえる。
「なんで私がこんな格好しないといけないんだ〜!!」
小五郎の大声が聞こえる。
「わしかってこの格好じゃぞ!!」
阿笠博士の声も聞こえる。
「・・・このパーティーは仮装パーティーか?」
やっと、コナンが動いた。
「そうみたいだな・・・。しかも中世の衣裳だ・・・。」
元直が動いた。
「私はこれを着るのね・・・。」
哀も動いた。
「一体、この衣裳に意味はあるのか?」
コナンが言った。
「・・・そんなのわからんよ。」
元直が呟いた。
コナンたちは衣裳に着替えて廊下に出た。
他のメンバーも廊下に出ていた。
「ああ、コナン君たち、かわいいー。」
蘭が言った。
コナンの顔が赤くなった。
元直はみんなの衣裳を見る。
「ええと、毛利おじさんと蘭お姉さんとコナン君がモンゴル、
園子お姉さんが・・・ええと、ロシアかな、
阿笠博士はイスラム、灰原さんはインド、
藍奈お姉さんと僕は中国か・・・。」
元直は言った。
「しかし、どうしてこんなものを着ないといけないのかね・・・」
小五郎がため息を吐きながら言った。
「まあ、いいじゃない。」
蘭が言った。
「さて、そろそろいこうか。」
阿笠博士が言った。
一同は階段を降りていった。
一同は大広間についた。
「おまちしておりました。」
鉄也が一同を迎えた。
「おい、あの人はどこの国のだ?」
コナンが元直に聞いた。
「わからん・・・ヨーロッパであることには間違いないだろう。聞いてみたら?」
元直が言った。
「ねえ、おじさんの衣裳ってどこの国の?」
コナンが聞いた。
「俺のは、たしか、ドイツだったかな?」
鉄也が言った。
「他の人は?」
コナンが聞いた。
「ええと、ご主人様は日本、長男ご夫妻がプロイセン、
次女ご夫妻がイギリス、で、次男ご夫妻はスペイン、
有明さんはイスラムだったな・・・。
あと、ご主人様の弟ご夫妻がローマ、
そのご子息の方がビザンツだったっけな。」
鉄也が答えた。
「パーティーに出席するのはそれが全員ですか?」
小五郎が聞いた。
「ええ、そうですよ。」
鉄也が答えた。
「さあ、中へどうぞ。」
鉄也は扉を開けた。
「わあ、素敵!!」
蘭が言った。
「・・・この衣裳、こことあっているのかね?」
阿笠博士が顔をしかめた。
コナンは元直の方を見た。
元直は何か考えているようだった。
「どうしたんだ?」
コナンが聞いた。
「いや、このパーティーのメンバーの衣裳が、
中世の世界の主な国をあらわしているのが気にかかるんだ。」
元直が答えた。
「どういうことだ?」
コナンが聞いた。
「僕たちの方の衣裳はヨーロッパから離れた国の衣裳だ。
たからあまりヨーロッパとは関わりを持っていない。
でも、ここの人たちの多くはヨーロッパの衣裳を着ている。
ヨーロッパは複雑な外交関係を持っているんだ。
この関係が人間関係と同じでなければいいが・・・。」
元直が言った。
「気のせいでしょ。」
哀が言った。
「みんな仲良くしているわよ。」
コナンと元直は辺りを見回した。
見る限り、仲が悪いというのはなさそうだった。
「ほら、なにしてるの、こっちにきなさい。」
蘭がこっちに来ていった。
コナンたちは蘭に連れられてテーブルについた。
そして、パーティーが始まった。
このパーティーが連続殺人の幕開けになるとも知らずに・・・。
続