ゼークトハイマー城ミステリー殺人事件
(プロローグ)
これはフィクションであり、まあ、原作とは何の関連もありません。
「ねぇ、ここなの?」
蘭が阿笠博士に聞いた。
「わしにはわからんよ、ここらへん知らないからなぁ・・・。」
阿笠博士が言った。
「おいおい・・・。」
小五郎がちゃちゃを入れた。
「阿笠博士ご一行でいらっしゃいますか?」
女性の声がした。
「はい、そうですが・・・。あなたは?」
阿笠博士が聞いた。
「私は堀川孝一と秘書を勤めさせていただいています、有明香奈といいます。
みなさまをご案内にまいりました。」
有明香奈という女性は答えた。
「おお、そうですか、お世話になります。」
阿笠博士が答えた。
「では、こちらへどうぞ。」
香奈が言った。
「で、ここからどれくらいで着くのですか?」
小五郎が聞いた。
「車で二時間くらいだと思います。」
と、香奈は答えた。
「に、にじかん〜。いったいどんなところですか〜?」
小五郎が悲鳴を上げた。
「おや、蘭君、言ってなかったのかね?」
阿笠博士が聞いた。
「あ、忘れてました。」
蘭が言った。
「では、私からいいましょう。」
香奈が言った。
「今から行くところは今から約千年も前に建てられた城です。
ゼークトハイマー城といいます。」
「結構ふるいのね・・・。」
蘭が言った。
「13世紀ごろ、この辺りで戦争がありました。
この頃グレゴリア=ゼークトハイマー様がその城の城主だったのですが、
その戦争で戦死しました。」
「このときにあった戦争か・・・。モンゴル帝国だな。」
元直が呟いた。
「えっ?」
コナンが聞き返した。
「13世紀、封建制によって、国王、諸侯、騎士が地主となって統治していた。
そして、各地で戦争をやっていたんだ。
ところが、そこにバトゥを指揮官としたモンゴル軍が攻めてきた。
それによって、モスクワのキエフ公国は滅びたんだ。
これに危機感を覚えた国王らが協力してモンゴル軍にあたった。
そのときに最前線になったのがドイツなんだ。
おそらく、ゼグレゴリア=ゼークトハイマーはその時に戦死したのだろう。」
元直が言った。
「へぇ・・・。よく知ってるわね。」
哀が言った。
「どうしてそんなことしってるのかなぁ〜。」
藍奈がわざとらしく聞いた。
「ゲームだよ、ゲーム。」
元直が慌てて答えた。
「ふ〜ん。」
藍奈は怪しみながら言った。
「発言する時は気を付けたほうがいいぞ。」
コナンが元直の耳元で行った。
「ははは・・・。」
元直が顔をひきつりながら言った。
「さあ、この車へどうぞ。」
香奈が言った。
「さあ、この城です。」
香奈が言った。
「へえ〜、雰囲気ある〜。」
園子が言った。
「気をつけてわたって下さいね。お堀が深いですから・・・。」
香奈が言った。
そして、阿笠博士御一行サマは城の中へと案内された。
これが、恐ろしい殺人事件の序曲であるとも知らずに・・・。
続