小学校・夜の探索(前編)
これはフィクションであり、まあ、原作とは何の関連もありません。
校長室では男が金庫の鍵を開けようとしていた。
そして、ガチャといって金庫が開いた。
「やっとあいたぜ。まったく、子どもまでいるんだし・・・。」
男が金庫のなかを覗き込もうとすると、
どこからか、ボールがとんできて、男の頭にあたった。
「ぐっ!!。」
男はそのまま倒れ込んだ。
「やりぃ!!」
ボールを蹴ったコナンがいった。
元太が金庫のなかを覗き込む。
「覗いたらだめですよ!!」
光彦が言った。
「いいじゃないか。とるんじゃないんだから。」
元太が言った。
「だめだよ〜。」
歩美が言った。
それにもかかわらず元太が金庫のなかを見ると・・・。
「・・・かつらだ・・・。」
「なに?」
教頭先生が元太の側に行った。
「おお、私のかつらだ!!」
教頭先生が喜んでいる。
「どうして?」
哀が聞く。
「校長先生が私のかつらを隠してしまったんだよ。
こんなところにあるなんて・・・。」
教頭先生が言った。
「ねぇ、もしかして、理科室とかも調べた?」
コナンが聞く。
「ああ、いろいろ調べたよ。おとといだったかな?」
教頭先生が言った。
「・・・帰ろう。」
元直が帰ろうとした。
「まあまてよ。」
コナンが止めた。
「なに?」
元直が聞いた。
「一緒に帰ろうぜ。」
コナンがいった。
・・・かくして、理科室の不思議はあっけなく幕を閉じた。
そして、もう一つの謎の解けようとしていた。
帰り道・・・。
「なぁ、理科室の扉を閉めたのおまえだろ?」
コナンが聞いた。
「!!ど、どうして!!!」
元直が慌てていった。
「まず、今日は教頭先生は理科室を調べてなかった。」
コナンがいった。
「さっきの人は?」
元直が聞いた。
「さっきの人はお金が目当てだった。そんなひとが理科室に行くはずがない。」
コナンがいった。
「でも、それじゃ、鍵があいていないんじゃない?」
元直が言った。
「そこはあらかじめ用務員の人に鍵を貰っておけばいい。
この学校は職員室と用務員室にそれぞれ鍵が一個ずつあるからね。
そして、あのドアを開いたのは元直おまえだった。
扉を開けようとした時に、鍵で扉の鍵を開ける。
その時になった音があのガチャという音だ。
あとは、音が鳴らないように静かに開けばいい。」
コナンが言った。
「・・・・・・。」
元直は黙っていた。
「さっき、用務員の人に鍵を渡すそぶりはなかったからな。
まだ持ってるんじゃないのか?鍵を・・・。」
「・・・さすがだな・・・。」
元直が言った。
「すべてお見通しというわけか・・・。」
「どうしてそんな事した?」
「いや、スリルがあった方がいいと思ってね。」
「本当にそうか?」
コナンが聞いた。
「あの時おまえは、鍵をしめた後、準備室の奥に入っていったよな。
スリルだけだったら、奥まで行く必要はないんじゃないかな?」
「・・・・・・。」
再び元直は黙り込んだ。
「そう、準備室にあったのは薬品だ。
薬品を探すのが目的じゃなかったのか?
鍵がかかったとわかれば自然にみんなの注意はそこへ行くからね。」
コナンが言う。
「・・・全部ばれちゃったのか・・・。」
元直が言った。
「薬品を探してどうするつもりだったのかな?」
コナンが聞く。
「・・・それは言えないな。」
元直が言った。
「いったら、おまえが巻き込まれるかもしれない。」
「その心配はないと思うぜ。」
コナンが言った。
「えっ?」
元直が聞いた。
「おまえと同じ境遇にあるんだよ。」
「なに!?」
元直が言った。
「まさか・・・黒の組織に薬を飲まされて・・・。」
「そのとおり、小さくなったのさ。」
コナンが言った。
「工藤新一って聞いたことあるか?」
コナンが聞いた。
「ああ、たしか、日本警察の救世主とうたわれた高校生探偵で・・・。
最近、消息不明だとか・・・。」
元直が言った。
「それがおれだ。」
コナンが言った。
「・・・それじゃ、こんなあさはかなトリック見破られるか・・・。」
元直が言った。
「おまえの名前は?」
「ちょっと、それは勘弁してくれ。」
元直が申しわけなさそうに言った。
「そうか・・・。もう一人紹介しないといけない奴がいるんだけど。」
コナンが言った。
「ちょっとついてきて。」
そうしてついたところは博士の家だった。
「こんばんは〜!!」
コナンが言った。
「おお、新一君か?おや、この子は?」
阿笠博士がでてきて、そう聞いた。
「伊達元直といってね、おれたちの仲間だ。」
コナンが言った。
「あら、予想通りだったのね。」
哀が出てきていった。
「へっ?」
元直が不思議そうに哀を見た。
元直にとって大変な事実をこのあと元直は聞くことになるのであった。
続