小学校・夜の探索(前編)
これはフィクションであり、まあ、原作とは何の関連もありません。
「で、どこいくの?」
この言葉で探偵団の足が止まった。
もちろん、こんなさめた発言をするのは哀しかいないだろう。
「え〜と・・・。」
元太が考える。
「理科室に行くんじゃないのか?」
コナンがいう。
「そうそう、それだ。」
元太が思い出したように言う。
そして、一同忍び足で理科室に向ったのであった。
理科室・・・。
人体模型や骸骨模型やホルマリンづけの解剖標本・・・。
気味が悪いものばかり置いてあるこの部屋は、
昔から学校の七不思議に入れられやすい部屋であった。
この学校も例外ではなかった。
今度のこの話はお化けになるものなのか・・・それとも・・・。
学校の七不思議になりかけのこの話を今、
少年探偵団が明らかにしようとしている。
そして、その刻は徐々に近づいていった。
理科室の扉が開いた。
「だれかいますか・・・。」
声を潜めて歩美が言った。
「そんなこといって返事する奴いねーよ。」
コナンが言った。
「でも、ここ不気味ですね。」
光彦が言った。
元直は教室中を歩いている。
「何かあるのか?」
元太が聞いた。
「さあ・・・。」
といいながも元直は歩いている。
そして、足を止めた。
「なぁ。」
元直が言った。
「どうしたんだ?」
コナンが聞く。
「準備室ってかぎかかってたはずだよな?」
元直が聞く。
「ええ、薬品があって危ないからって・・・。」
藍が言った。
元直がドアに近づいた。
そして、ノブに手をかけた。
ガチャ。
その音は静かな教室中に響いた。
「ど、どうして?」
歩美が泣きそうに言った。
「おい、いくぞ。」
元太が言った。
「ええ。」
光彦が答える。
探偵団は準備室に入った。
そこには薬品のビンがならべられていた。
探偵団が中まではいると、
突然にドアが閉まり、鍵がかけられた。
「なに?」
コナンが言った。
「おれたち閉じ込められたのか?」
元太が言った。
「そ、そんな・・・。うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん。」
歩美が泣き出した。
「・・・でもないみたいよ。」
哀が言った。
「ほんとだ。この扉、中から鍵をかけたりあけたりできるみたいですよ。」
光彦が言った。
探偵団は鍵をあけ準備室から出た。
「ここの鍵は確か・・・。」
元直が考え込む。
「職員室だよ。」
コナンが言う。
「て、ことは?」
元太が聞く。
「とりあえず、職員室にいった方がいいようね。」
哀が言った。
探偵団一行は職員室に着いた。
その扉は開いていた。
なかで誰かがごそごそしていた。
「だれだ!!」
元太が大声で言った。
その男は振り向いた・・・教頭先生だ!!
「教頭先生!!」
探偵団声をそろえていった。
教頭先生の頭は光っていた。
「かつら・・・知らないか?」
教頭先生は泣く泣く聞いた。
「教頭先生って・・・かつらだったんだ・・・。」
元直はぼーっと教頭先生の頭に見とれて(?)いた。
「先生、たちが悪いですよ・・・。」
光彦が言った。
「え?なにが?」
教頭先生が言った。
「だって、さっき私達を理科室の準備室に閉じ込めたでしょ?」
歩美が言った。
「私はそんなことしてないが・・・。」
教頭先生が言った。
「えっ、じゃあ、あれは・・・。」
コナンがいった。
「別の誰かね。」
哀があくまで冷静に言った。
「泥棒か?」
元直が聞いた。
「そうだとすると・・・教頭先生、金庫とかどこにあります?」
コナンが聞いた。
「校長室だが・・・。」
教頭先生が言った。
すると、コナンは職員室を走って出ていった。
それに続いて他の探偵団を出ていった。
最後に、
「まて、まってくれ!!」
といいながら教頭先生も出ていった。